おたかさん
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舞鶴の伝説


■ おたかさん(河辺) ■
おたかさん(河辺)

おたかさん(河辺))

むかしむかし、おたかさんという名前のお米売りをしている女性がおりました。
おたかさんが住んでいる土地は昔からお米作りがさかんで、そこのお米は凄く美味しいと評判でした。
その土地というのは、河辺(かわなべ)というところから少し奥に行った場所にありました。

しかし、このおたかさん。
村ではケチで有名な女性でした。
普段は貧しい暮らしをし、大きな米蔵を三つも持っていましたが贅沢は大嫌いという、筋金入りのケチ。

そんなおたかさんのところへ村の人がお米を借りに度々やってきました。
おたかさんは小さなマスで計ってはお米を貸し、返してもらうときは大きなマスで計ります。
村の人はあくどいやり方だと思っていても、困っているので仕方なく米を借りにやってきておりました。

そんな事をしているものですから、おたかさんの蔵にはお米がたまる一方です。

また、町から米買いの人がやって来ても村の人と同じように小さなマスと大きなマスを使い分けておりました。
米買いの人とマスの使い方での言い争いもいつもの事でした。

村の人も、借りる時と返す時のマスの大きさを一緒にしてほしいと、おたかさんに何度も何度もたのみましたが、おたかさんはいつも知らん顔。

そういったことが続いたものですから、とうとう村の人たちの怒りが爆発してしまいました。
ある夜のこと、おたかさんのお屋敷にクワや竹ヤリなどを持った村の人たちが押し寄せました。

おたかさんはその様子に驚いて屋敷の中や外を逃げ回りましたが最後には村の人たちにつかまり、竹ヤリで横腹を刺されて殺されてしまいました。
「私が悪かったのぅ。お腹が痛くなった時には私が治してやるからなぁ。」おたかさんは死ぬ前にそういって息を引き取ったそうな。

村の人たちはやり過ぎた気持ちもあり、おたかさんを哀れんで近くの畑の中に『おたかやしき』という小さなお堂を建てたそうです。

お腹が痛いとき、おたかさんのお堂にお参りすると、不思議なことにお腹の痛みが治るといわれているそうです。

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