湯船(鹿原)
舞鶴うぉーかーのタイトルロゴ


■CONTENTS■
舞鶴の伝説


■ 湯船(鹿原) ■
湯船(鹿原)

むかしむかし、今の金剛院がある辺りの奥の林からお湯が沸き出てたという話です。

今の金剛院が創建される前、この地域は『湯船』と呼ばれておりました。
この地に移りこんだ人々は、荒地だった土地を耕して田んぼや畑にして米や作物を作っておりました。

田んぼや畑があるところの奥には林があり、そのまた奥の方からは清く綺麗な水が流れてきていました。
夏は冷たく冬は暖かい水でした。

その清流の少し下のところからはお湯も沸き出ておったので、田んぼや畑仕事で疲れた身体をお湯につかって疲れをいやしておりました。
また、病に効く・足腰が悪い人にはとても良く効くお湯だとの事で、若狭からも足を運んで来る人も多かったほどの良いお湯だったそうです。

しかし、お湯が沸き出ているところから下流の地域の人たちは嬉しいばかりではありませんでした。 田んぼにお湯が入ると、田植えをした稲が育たず枯れてしまうのです。
なんとかして、冷たい水だけを田んぼに入れる方法はないものか?田畑の仕事をしている人たちは考えました。
お湯が流れてこないように囲いを作っても駄目でした。
用水路のようなものを作ってもお湯は流れ込んできました。

どうしたものか?と皆で考えているとき、ある人が言いました。
「お湯を止めるには『しょうぶ』を植えたらよい。と聞いた。」
それを聞いた村の人たちは、お湯の湧き出ている場所のすぐ下あたりに『しょうぶ』を植えてみました。『しょうぶ』はお湯にも強く大きく育ちました。そのおかげでお湯の流れは止まり下流には流れてこなくなりました。

その後は豊作に恵まれたという事ですが、いつの間にかお湯は湧き出なくなったそうです。

湯船(鹿原)

※国道から金剛院に向かう途中、奉行杉の手前に小さな橋があります。
 その橋の名前は『湯船橋』です。

メニューに戻る

© 2004 Maizuru-Walker All rights reserved
inserted by FC2 system