吉坂峠の犬石
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舞鶴の伝説


■ 吉坂峠の犬石 ■
吉坂峠の犬石

吉坂峠の犬石

 吉坂峠は国道27号線の京都府舞鶴市と福井県の境にある峠です。
地元の人は吉坂は「きっさか」とか「きっつぁか」と呼んでいる峠。
そんな吉坂峠のむかしむかしのお話。

むかし、国境(くにざかい)の争いをしていた丹後の国と若狭の国は仲が悪く、国境の話し合いの時には、お互いが折れないので、なかなか話が進みませんでした。

これはどうにもならん。と困っておったとき、話し合いの中に居てた誰かがこんな提案をしました。
「このままでは何も決まらん。両方の国から一匹ずつ犬を出して、その二匹を喧嘩させて、その勝敗で国の境を決めるのはどうじゃ?」

両方の国の人たちは、この提案に賛成し決戦をすることになりました。

決戦の当日、どちらの国も強そうな白犬を連れてやって来ました。
両方の国の人たちは、相手の犬を見て互いに自分たちが選んだ犬の方が強いと信じて
「こりゃぁ、我らが選んだ犬が勝ちよるわい。」と相手の犬を舐めていました。

そして勝負が始まりました。
しばらく唸りながらにらみあっていた犬は、激しく闘いだしました。

両方の国の人たちは、それぞれに自分達の国の犬を応援していましたが、若狭の国の犬の方が優勢になった時、あろうことか、丹後の犬は闘いの場から逃げ出してしまいました。

それを見た若狭の犬は丹後の犬の後を追いかけ、坂の峠付近で丹後の犬に追いついて組み伏せてしまいました。
勝負は若狭の国の犬の勝利でした。

この勝負の結果、若狭の国の言うとおりの場所が丹後と若狭の国境に決まりました。
それから、勝負のあった坂は若狭にとって『吉』な『坂』ということで『吉坂』と呼ばれるようになりました。

その若狭の国と丹後の国境には、道を挟んで犬の形をした大きな石が二つ並んでおり、片方が若狭犬、もう片方が丹後犬と呼ばれてたそうですが、現在その石は無くなっているとの事です。

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