弥仙山のたけくらべ
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舞鶴の伝説


■ 弥仙山のたけくらべ ■
※弥仙山のたけくらべ

舞鶴市の南側、綾部との境となる所に、別名で丹波富士と呼ばれる山があります。
その山の名前は弥仙山(みせんさん)といい標高664mの山です。
この山には弥仙山参りという風習があり、ごちそうを持って山に登り、その年の豊作や家内安全などを祈って宴を行います。
明治の初めころまでは女人禁制の霊地でありましたが、いつの頃からか誰でも登れるようになってます。

弥仙山

弥仙山の北方の京都府と福井県の境には、若狭富士と呼ばれる青葉山があります。
青葉山は霊峰で、若狭や丹後の人たちの信仰の山でもあります。

標高664mの弥仙山は、標高693mの青葉山よりも30m近く低いので、朝日があたるのが青葉山よりも遅い。
背の低い弥仙山は、背伸びをしたところで青葉山には勝てません。

ある日、村の中でも最も信仰の厚い男の枕元に弥仙山の神さまが立ちました。

「なぁお前。わしの願いをひとつ聞いてくれんか?丹後の国の青葉山のように朝日を早く見たいのじゃ。 これから山に登るとき、こっそりと小石を持って来てくれんか?必ずじゃぞ。」

弥仙山の神さまは、そう頼みました。

このことを男は村の寄り合いの時にみんなに伝えました。
村人たちは、「そうか、そうしよう。みんなで自分の年の数だけ小石を風呂敷に入れて持って登る事にしよう。」
話はまとまり、それから村人たちが山に登る時には、小石を風呂敷に包んで登るようになりました。
村人たちは山に登るたびに小石を持って登り、山の頂上に小石を積み上げました。
こうやっていれば、いつかは弥仙山が青葉山より高くなるだろうと思いながら続けていきました。

今でも、弥仙山に遠足で登る時、子ども達は石を持って行くそうです。
持ってあがった小石に願い事をすれば御利益があるそうですが、山の石を持って帰ると災難がふりかかるといわれています。

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