奥母(余部上)
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舞鶴の伝説


■ 奥母(余部上) ■
※奥母(余部上)

奥母(余部上)

 舞鶴市の中舞鶴にある余部上の小字奥母というところは、余部上村の発祥の地であるそうです。

 むかし、おきくさんというお嫁さんがおりました。おきくさんは、体の不自由な舅(しゅうと)と年老いた姑(しゅうとめ)に仕え、子どもを育て夫を助けて家業に励んでおりました。おきくさんは村中の人からほめられるほどの器量よしで、おきくさんに影響されて村の女性たちはもとより、村中が良くなってとても住みやすい場所となっておりました。このことがお殿様の耳にも入り、おきくさんは殿様に呼び出されました。
「なんでも望みの物があればもうしてみよ。」とお殿様はおきくさんに言いました。

おきくさんは「もったいなくて何も望みはございません。」とお殿様に辞退の旨を申しあげました。

お殿様はその言葉にいっそう感心され、 「お前の住んでいる所は、この菖蒲岡城の西南に当たるから、褒美として奥母という名をやろう。これからも奥母の名を汚さぬように励めよ。」とおっしゃった。それから、その土地を奥母と呼ぶようになりました。

※「奥」とは、中国の古建築の部屋の西南の隅のことで、尊者が居る所の事だそうです。

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