岩鼻(大波下)
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舞鶴の伝説


■ 岩鼻(大波下) ■
※岩鼻(大波下)

岩鼻(大波下)

 むかし、大波下(おおばしも)にある深い谷間の事を野山と呼び、そこは村の共有林でした。むかしから村人たちは薪(まき)を作っては、谷間の深い所からは2キロメートルほどある道のりを薪を背負って持ち帰っておりました。谷間から帰る途中、岩鼻と呼ばれる場所があり、そこには腰を下ろすのにちょうど良い大きさの岩が二つありました。村の誰もがここまで来たら荷物をおろして、「よっこいしょ。」と腰を下ろし汗をぬぐっておった。腰を下ろした岩の上の方には、岩鼻と呼ばれる大きな岩がそびえ立っておりました。

 ある日の事、薪を背負って帰る途中のおばあさんは急に苦しくなり、やっとのことでいつも休んでいる岩鼻という場所まで帰って来ました。そして岩に腰を下ろして休んでおった。すると、そびえ立っている岩鼻の上に羽衣姫が現れ、ヒラリヒラリと舞いながら踊り始めました。おばあさんは、羽衣姫が舞う美しさにうっとりと眺めているうちに、さきほどまでの苦しみは治まっておりました。ふと気がつくと羽衣姫の姿はどこにもありませんでした。

 苦しみが治まったおばあさんは、夢からさめたような気持になって無事に我が家に帰ることが出来たそうです。

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