温気ヶ宇呂の滝(おけがうろ)
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舞鶴の伝説


■ 温気ヶ宇呂の滝伝説(船越) ■
※温気ヶ宇呂の滝(おけがうろ)【椿川源泉】
 舞鶴市大字森小字船越

 皇統第四十五代聖武天皇の天平七年(西暦735年)奈良時代の夏の初めの頃のお話です。
僧泰澄大師という方が、法道仙人という方と北海に船でお渡りになった時、西南の方向からなんとも言えない不思議な香りが船の中にまで香って来ました。
その香りに気が付いた二人はニッコリと微笑んで、「これはいったい、どんな目出たいことの前ぶれなんだろう。香りのする場所まで行って何の香りか確かめてみよう。」と言って、法道仙人が仙術を使って空高くに船を走らせてやって来ました。
※それで、この谷を船越と言うそうです。

そして二人が香りのする場所を探してきょろきょろと眺めていると、どこからともなく何とも言いようのない味わいのある声で「ここの場所は温泉が湧き出すところです。あなた達二人に(此の地を)守護させる為に呼びました。」といったお告げがありました。

二人はお告げを聞き、すぐに空を見上げると空には瑠璃の光が輝いていました。
そこで二人が何度も拝礼し合唱し「御命令に従い、きっと守護いたします。」と答えました。

 しばらくたって、まわりの深い林の奥にある谷を見ると滝の落ちる音が聞こえてきました。
法道仙人が持っていた杖で滝壷を十五回かき回すと、滝壷はたちまち温泉になりました。
また、泰澄大師がお祈りをし、法道仙人に「此の温泉は後の世になって消滅する事はないのでしょうか」と尋ねると、「五百年以後になって人の心が清らかで汚れがない時には温泉のまま、そうでない時には必ず冷泉に戻ってしまいます。」と仙人は答えた。

悲しい事ですが、現在は冷水だけが湧き出して居ます。
そういった事から此の地の事を「温気ヶ宇呂」、その滝の事を「温気ヶ宇呂の滝」と呼ぶようになりました。


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