※岩窪稲荷(岩室稲荷)
JR松尾寺駅の北側に赤い鳥居が立ち並んだお稲荷さんがあります。
このお稲荷さんは岩室稲荷神社といい、舞鶴市で一番古い稲荷社といわれています。
この神社はむかし、伏見稲荷総本社より分神し岩窪稲荷大明神とも呼ばれています。
そんな岩窪稲荷(岩室稲荷)のお話です。
岩窪稲荷(岩室稲荷)
吉坂にある岩窪稲荷大明神は白狐で、俗名を岩窪三太夫といったそうな。
稲荷の裏手の山林には高さ3メートル余りの岩崖があり、その岩崖にはところどころに穴があり、その穴の中に白狐がすんでいました。
吉坂のある農夫がいつもこの白狐に食事を与えていたものですから、白狐は大へん農夫になれ、ついに毎月1日になると白髪の老翁に化けてその家に来るようになりました。
そして、食事のお礼に田植えの時期や稲刈りの時期、そして米を高く買ってもらえる時期などをくわしく知らせ、白狐の言うとおりにした農夫の家にはお金がたくさん入りだしました。
その様子を見ていた村の人々は、その白狐を岩窪大明神として祭る事にし、かならずお正月にお参りするようになり、その年の豊作を祈りました。
田辺藩主の牧野家の信仰も厚かったそうで、白狐は牧野氏が参勤で江戸に行くときには一緒に江戸について行きました。
そのころ江戸屋敷で開催されていた相撲大会では、田辺藩の岩窪三太夫という男が相手を次々に倒し評判になった。
実はこの岩窪三太夫という男が、この白狐だといわれています。
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