磯葛島(いそかずらとう)の大蛇
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舞鶴の伝説


■ 磯葛島(いそかずらとう)の大蛇 ■
※磯葛島(いそかずらとう)の大蛇

 舞鶴市の小橋(おばせ)地区の沖合に磯葛島(いそかずらとう)という無人島があります。
この磯葛島には、1日に2度行ってはいけないという言い伝えがありました。
言い伝えは、1日に2回行くと不吉な事が起こって生きて帰ることが出来なくなるというものでした。

磯葛島(いそかずらとう)の場所

 小橋村の村祭りの日には、村の庄屋さんが神主として、庄屋さんの家に代々伝わる神器と呼ばれる「金の真菜箸(マナバシ)」と「柳のまな板」を使い、磯葛島の葛嶋神社(かずらじまじんじゃ)の神さまに海の幸をお届けする事になっていました。

 村祭りの日、旅に出ていた村の庄屋さんの帰りが遅くなったために祭りに間に合わないとの知らせがあり、庄屋さんの代わりに庄屋さんの息子が神器を持って村人たちとともに船に乗って磯葛島へと向かいました。

 磯葛島に到着し、お祭りの儀式も無事に終えた庄屋の息子と村人たちは、島の浜辺で宴会を始めました。
村人たちは庄屋さんの代わりに立派に神主を務めた庄屋さんの息子を褒め称えました。
庄屋さんの息子も、村の人々に褒められて気分よくなった所で帰り支度を始めました。

島から小橋村に戻ったところで、庄屋さんの息子は大変な事に気が付きました。
祭りの儀式に使った神器を島に置いて帰ってしまっていたのです。
村人たちからは褒めてもらった庄屋さんの息子ですが、神器を島に忘れてきたのでは庄屋さんに叱られてしまいます。

庄屋さんの息子は同じ日に磯葛島に2回行ってはいけないという言い伝えは知っていました。
けれどそんなのはただの言い伝えだからと再び船に乗って島に向かいました。
葛嶋神社に行って置き忘れていた神器を手に取り船に乗り、再び小橋村に向かおうとしたとき、大きなカミナリが鳴り響いたと同時に海の中から大蛇が現われたのです。
大蛇は船に乗っている庄屋さんの息子を睨み付けると、身体をうねらせ大きな波をお越し庄屋さんの息子が乗っていた船を沈めてしまいました。

その様子を小橋村の陸地から見ていた村人たちは、「言い伝えは本当だったのか。」と恐れ、磯葛島の葛嶋神社へのお参りをやめてしまったそうです。

その後、何年も経って磯葛島の葛嶋神社が朽ち果てた事を知った村人たちは、ようやく大蛇の祟りがおさまったと考え、氏神さまの隣に新しい社を建てたということです。

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